来年は関東大震災から90周年になります。しかし、関東大震災時の朝鮮人へのいわれなき流言や、国家と民衆による朝鮮人・中国人・日本人虐殺については、真相が明らかになったとは言えません。

　2003年に日弁連勧告が出されたとき、あるいは2010年「韓国併合」100年の節目にも国家責任を認めるべきだという声が高まりました。しかし、政府はこれに応えていません。昨年の原発事故でも国家の人命軽視が問題となりました。排外主義的な意識と行動も高まっています。虐殺を生んだ背景や構造は今なお続いています。

　一方、関東大震災について語れる世代はもうほとんどいません。震災の「記憶」をどう受け継ぐかも課題です。他方で若い世代の中からこの問題を新たな枠組みで捉え返すような様々な運動や研究も始まっており、そうした新しい成果に学ぶ機会が必要になって来ていると思います。

　こうした問題意識をもとに、関東大震災70周年・80周年・85周年に記念集会を開催した団体・個人の中から、震災90周年に向けてこの問題を学び広げようという気運が高まりました。上記の趣旨にご賛同いただき、ぜひ設立総会および学習会にご参加ください。　（実行委員会設立呼びかけチラシより抜粋）